「NISAってよく聞くけど、本当にお得なの？」
「税金がかからないっていうけど、デメリットはないの？」
こんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。NISA（少額投資非課税制度）は、日本政府が資産形成を支援するために導入した制度で、投資の利益に対する税金が非課税になるという大きなメリットがあります。
しかし、NISAにはメリットだけでなくデメリットや注意点も存在します。特に2024年から制度が新しくなり、内容が大きく変更されたため、「今から始めるべきなのか？」と迷っている人も多いでしょう。
そこで本記事では、NISAの基本的な仕組みからメリット・デメリット、活用のポイントまで詳しく解説します。NISAを活用すべきかどうか判断するための参考にしてください！
NISAとは？基本の仕組みを解説
NISA（ニーサ）は、正式には「少額投資非課税制度」といい、投資による利益（値上がり益や配当金・分配金）にかかる税金をゼロにできる制度です。通常、株式や投資信託で利益が出ると約20%の税金がかかりますが、NISA口座を利用すればこの税金がかかりません。
2024年からの新NISA制度の概要
2024年1月からNISA制度が改正され、以下のように大きく変更されました。
| 項目 | 旧NISA | 新NISA（2024年〜） |
|---|---|---|
| 制度の種類 | 一般NISA・つみたてNISA | 一本化（つみたて投資枠＋成長投資枠） |
| 非課税保有期間 | 一般NISA：5年 / つみたてNISA：20年 | 無期限 |
| 非課税枠 | 一般NISA：年間120万円 / つみたてNISA：年間40万円 | 年間360万円（つみたて投資枠120万円＋成長投資枠240万円） |
| 総投資枠 | 一般NISA：最大600万円 / つみたてNISA：最大800万円 | 最大1,800万円（うち成長投資枠1,200万円） |
| 対象商品 | 株式・投資信託（種類に制限あり） | より幅広い商品が対象 |
新NISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つが設けられ、非課税期間が無期限になったため、長期的な資産形成がしやすくなっています。
NISAのメリット
NISAの最大の魅力は、投資の利益に税金がかからないことですが、それ以外にもさまざまなメリットがあります。
① 投資の利益が非課税になる
通常、株や投資信託の利益には約20.315%の税金（所得税＋住民税＋復興特別所得税）がかかります。しかし、NISA口座を使えば、この税金をゼロにできます。
例えば、100万円投資して5年後に150万円になった場合、通常なら50万円の利益に約10万円の税金がかかります。しかし、NISAならこの10万円を丸ごと受け取れるため、長期的に大きな差が出ます。
② 非課税期間が無期限（新NISAの場合）
旧NISAでは「5年」または「20年」といった非課税期間の制限がありましたが、新NISAでは無期限になりました。そのため、長期投資がしやすく、将来の資産形成に適しています。
③ 投資可能な商品が幅広い（新NISA）
新NISAでは、成長投資枠で個別株やETFも購入可能になり、投資の自由度が高まりました。これにより、リスクを分散しながら効率的な運用ができるようになっています。
④ いつでも売却可能
NISA口座で購入した商品は、いつでも自由に売却できます。途中で資金が必要になった場合でも、解約しやすいのは大きなメリットです。
NISAのデメリット・注意点
一方で、NISAにはいくつかのデメリットや注意点もあります。
① 損益通算や繰越控除ができない
通常の課税口座では、損失が出た場合にほかの利益と相殺（損益通算）したり、翌年以降に損失を繰り越したりできます。しかし、NISA口座ではこれができません。
例えば、NISAで100万円投資し50万円の損失が出ても、他の投資の利益と相殺することができず、損失を税金で取り戻すこともできません。
② NISA枠の再利用ができない
NISA口座で投資した金額は、年間枠としてカウントされます。一度売却しても、その年の枠を再利用することはできません。
例えば、年間360万円の枠を使い切った後に売却しても、新たに投資することはできないため、投資タイミングには注意が必要です。
③ 投資の元本が保証されているわけではない
NISAはあくまで投資制度であり、預貯金のように元本が保証されるわけではありません。投資する商品によっては元本割れするリスクもあるため、慎重に選ぶ必要があります。
NISAはどんな人に向いている？
NISAは、以下のような人に特におすすめです。
✔ 長期的に資産形成を考えている人
✔ 投資初心者で少額から始めたい人
✔ 税金をできるだけ抑えたい人
✔ 老後の資産形成をしたい人
逆に、短期売買を頻繁に行う人や、投資のリスクを一切取りたくない人には向いていません。
まとめ
NISAは、投資の利益が非課税になるという大きなメリットがあり、特に長期投資に向いている制度です。2024年からは非課税期間が無期限となり、投資の自由度も高まりました。
一方で、損益通算ができない、枠の再利用ができないといったデメリットもあるため、リスクを理解した上で活用することが大切です。
「NISAは本当にお得？」という問いに対する答えは、「正しく活用すれば非常にお得」ですが、リスクもあるため、自分に合った使い方をしっかり検討することが重要です。
ぜひ、自分の資産形成プランにNISAを取り入れるかどうか、じっくり考えてみてください！
